伊東温泉
いな葉

古き良き温泉宿の面影を残す伊東温泉のいな葉。登録有形文化財に指定されている、木造３階建のシックな宿です。木造３階建というだけでなく、「油さし」をかたどった見晴台が印象的です。帳場の横にある手巻きの時計、至る所に彫り込まれた飾りがレトロさを盛り上げています。でも、レトロなだけでなく、要所は現代の生活に合わせて改修され、気持ちよく一夜を過ごすことができました。

文福茶釜の湯と名付けられた内湯。名前の通り茶釜をかたどった湯口から無色透明の湯が蕩々と溢れています。ちょっと熱めの湯でしたが、熱めの源泉とぬるめの源泉のブレンドなのだそうです。御影石で造られた湯船は５〜６人が浸かることのできる大きさ。湯を舐めてみると、ちょっと塩分を感じるものでした。

文福茶釜の湯とは別に２階と３階には家族風呂があります。２階は木造り、３階は石造りと意匠が違います。どちらも１人でいっぱいになってしまう小さなものですが、家族でゆったりするにはいい感じです。

２階に宿泊すると部屋食だそうですが、３階に宿泊した場合は食事処で食事をいただきます。前菜、お造り、揚げ物、煮物、焼き物、鍋などの懐石風の食事はどれもおいしくいただくことができました。 ※味のある宿でもう一度泊まってみたかったのですが、残念ながら０７年６月で廃業してしまいました。 （０７．６）

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